※Claude Codeを使用して記事を作成しています。
前回の記事では、Claude Codeを「壁打ち相手」として使い、要件を整理する方法を紹介しました。
今回は、その次のステップです。
「整理した要件を、仕様書に落とし込む」
開発を一人で進めている場合でも、仕様書を作ることには大きな意味があります。
Claude Codeを使った仕様書の作り方を、実例を交えて解説します。
なぜ仕様書が必要なのか
仕様書は、チーム開発のためだけにあるわけではありません。
一人で開発していても、
- 「あれ、この機能どこまで作るんだっけ?」
- 「最初にどう決めたか忘れた」
- 「途中で要件が変わってしまった」
という経験は、誰にでもあると思います。
仕様書とは、
「未来の自分へのメモ」
でもあります。
決めたことを文章にしておくことで、ブレずに開発を進められます。
仕様書に含める項目
仕様書に決まったフォーマットはありませんが、以下の項目を押さえておくと整理しやすくなります。
- 背景・目的:なぜこの機能が必要なのか
- 対象ユーザー:誰が使うのか
- 機能一覧:何ができるのか
- スコープ外:やらないことは何か
- 画面・操作の流れ:どう動くのか
- データの持ち方:何を保存するのか
- 制約・注意点:考慮すべきことは何か
これをゼロから書くのは大変です。
だからこそ、Claude Codeに手伝ってもらいます。
実例:タグ機能の仕様書を作る
前回の記事で整理した「メモアプリのタグ機能」を例に、仕様書を作る流れを紹介します。
ステップ1:整理した要件をそのまま渡す
前回の壁打ちで整理した内容を、Claude Codeに渡します。
【質問例】
以下の要件をもとに、仕様書を作成してください。
【整理した要件】
- タグはユーザーが自由に作れる
- 1つのメモに複数タグをつけられる
- タグでの絞り込みが必要
- タグの編集・削除も必要
- タグの数は上限なし
【初回リリースのスコープ】
必須:タグの作成・削除、メモへのタグ付け・取り外し、タグによる絞り込み
後回し:タグの並び替え、タグの使用回数の表示、タグのカラー設定
整理済みの情報を渡すことで、Claude Codeが仕様書の形に整えてくれます。
ステップ2:生成された仕様書を確認する
Claude Codeが出力する仕様書は、以下のようなイメージです。
【機能仕様書:タグ機能】
■ 背景・目的
メモが増えるにつれて、目的のメモを探しにくくなる。
タグによる分類・絞り込みを提供し、メモの管理を効率化する。
■ 対象ユーザー
メモアプリの全ユーザー
■ 機能一覧(初回リリース)
1. タグの作成
- ユーザーが任意の名前でタグを作成できる
- タグ名は空文字・重複を許可しない
2. タグの削除
- ユーザーが任意のタグを削除できる
- 削除時、そのタグがついたメモからも自動的に取り外される
3. メモへのタグ付け
- メモ編集画面から、作成済みのタグを選択して付与できる
- 1つのメモに複数のタグをつけられる
4. タグの取り外し
- メモからタグを個別に取り外せる
5. タグによる絞り込み
- 一覧画面でタグを選択し、該当するメモだけを表示できる
■ スコープ外(初回リリース対象外)
- タグの並び替え
- タグの使用回数の表示
- タグのカラー設定
■ 制約・注意点
- タグ名の文字数上限は未定(要検討)
- 絞り込みは単一タグのみ対応(複数タグの絞り込みは対象外)
ここで重要なのは、
「生成された仕様書をそのまま使わない」
ことです。
必ず自分で読み直し、認識とズレていないか確認します。
ステップ3:曖昧な部分を追加で質問する
仕様書を読んでいると、決めきれていない部分が出てくることがあります。
そのまま質問します。
【質問例】
「タグ名の文字数上限は未定」とありますが、
一般的なアプリではどのくらいの文字数を設定することが多いですか?
また、上限を設けないことのリスクも教えてください。
【質問例】
複数タグの絞り込みを後回しにした場合、
後から追加実装するときに影響が出る設計上の注意点はありますか?
こうした質問を重ねることで、仕様書の精度が高まっていきます。
ステップ4:仕様書をブラッシュアップしてもらう
追加で決めた内容を反映し、仕様書を更新します。
【質問例】
以下の内容を追加・修正して、仕様書を更新してください。
- タグ名の文字数上限:20文字
- タグ名のバリデーション:空文字・重複・20文字超えはエラー表示
- 将来的な複数タグ絞り込みを考慮し、絞り込み機能はAND検索で拡張できる設計にする
このように、
壁打ち → 仕様書生成 → 確認 → 追記 → 更新
というサイクルを回すことで、仕様書が徐々に完成に近づいていきます。
仕様書作成でよくある失敗
仕様書を作るときに、やりがちな失敗があります。
完璧を目指しすぎる
最初から完璧な仕様書を作ろうとすると、時間がかかりすぎて前に進めなくなります。
仕様書は、
「開発を進めるための地図」
です。
地図は、歩きながら更新していくもので構いません。
「書くこと」が目的になる
仕様書を書いたことで満足してしまうケースがあります。
仕様書の目的は、
「開発の方向性を揃え、迷いをなくすこと」
です。
書いた後に読み返す習慣を持つことが重要です。
Claude Codeの出力を疑わない
Claude Codeが生成した仕様書には、あなたの認識とズレている部分が含まれることがあります。
特に、
- 「当然こうなる」と補完された部分
- 自分では言及しなかった制約
は注意して確認してください。
まとめ
Claude Codeを使った仕様書の作り方のポイントをまとめます。
- 壁打ちで整理した要件をそのまま渡す
- 生成された仕様書は必ず自分で確認する
- 曖昧な部分はその場で追加質問して解消する
- 完璧を目指さず、サイクルを回して育てる
仕様書は、開発が始まってからも変わっていくものです。
「最初に全部決める」のではなく、
「決まったことをその都度言語化する」
という考え方で、Claude Codeを活用してみてください。

