おっさんが「バージョン管理システム」を教えてもらう話

バージョン管理システム（Version Control System, VCS）は、ソフトウェア開発や文書管理において、ファイルの変更履歴を追跡し、管理するためのツールです。簡単に言えば、過去のファイルバージョンを保存し、いつでも変更履歴を確認したり、以前のバージョンに戻したりすることができます。

なぜバージョン管理が必要なのか？

バージョン管理のメリットは以下の通りです：

1. 変更履歴の追跡：

   • 誰が、いつ、どの部分を変更したのかを追跡できます。これにより、変更内容を把握しやすくなります。

2. 復元の容易さ：

   • ファイルが誤って変更された場合や、以前のバージョンに戻したい場合に、簡単に復元できます。

3. チームでの協働：

   • 複数人での同時作業が容易になります。各メンバーの変更が一元管理され、コンフリクト（衝突）が発生した場合にも解決しやすくなります。

4. バックアップとしての役割：

   • 変更内容がすべて記録されるため、データの消失リスクが減少します。

主要なバージョン管理システム

1. Git：

   • 最も広く使われている分散型バージョン管理システムです。GitHubやGitLabなどのサービスと連携して使われることが多いです。

2. Subversion (SVN)：

   • 中央集権型のバージョン管理システムです。中央サーバーにすべての変更履歴が保存されます。

3. Mercurial：

   • Gitと同じく分散型のバージョン管理システムですが、Gitよりも使いやすさを重視した設計になっています。

基本的なGitの使い方

ここでは、Gitを例に基本的な使い方を説明します。

1. リポジトリの作成：

   • プロジェクトフォルダ内で以下のコマンドを実行します。
     git init
   • これで、Gitの管理下にプロジェクトが置かれます。

2. ファイルの追加：

   • 新しいファイルをリポジトリに追加します。
     git add ファイル名

3. コミット：

   • 変更内容を記録します。
     git commit -m "変更内容の説明"

4. リモートリポジトリとの連携：

   • リモートリポジトリ（例：GitHub）を追加し、変更をプッシュします。
     git remote add origin リポジトリのURL git push -u origin master