※Claude Codeを使用して記事を作成しています。
前回の記事では、デザイナーが実装との橋渡しをする方法を紹介しました。
第2部の4回目は、
営業・カスタマーサポート
の活用法です。
顧客と直接やり取りする立場では、こんな場面が頻繁に発生します。
- 「こういう機能を追加してほしい」と言われた
- 「なぜこの機能がないのか」と問い合わせが来た
- 「これくらいすぐ直せますよね?」と言われる
こうした場面で、その場でエンジニアに聞くことができず、判断に困った経験がある方は多いと思います。
Claude Codeを使って、「技術的に可能か」を事前に確認する方法を紹介します。
営業・カスタマーサポートが抱える難しさ
この職種特有の難しさは、
「技術がわからないまま、技術的な話を扱う必要がある」
という点にあります。
- 顧客の要望をそのままエンジニアに投げると、的外れな依頼になってしまう
- 「できない」と即答してしまい、後から実は可能だったとわかる
- 逆に「できます」と答えてしまい、後で実現できずに謝罪することになる
これらの失敗は、知識不足そのものよりも、
「答える前に、確認する余地があることに気づけない」
ことが原因であるケースが多くあります。
Claude Codeで「即答」から「確認」に変える
この職種でのClaude Codeの役割は、
その場で断言せず、確認するための材料を集める
ことです。
- 一般的にどの程度の難易度か把握する
- 質問すべきポイントを整理する
- 顧客への返答を、確約を避けた表現に整える
コードを書く必要は一切ありません。
実例:顧客からの要望に対応する
ここでは、カスタマーサポートに以下の問い合わせが来た場面を例にします。
「アプリの検索機能で、
ひらがなで入力しても漢字の商品名がヒットするようにしてほしい」
その場で「できます」「できません」と判断せずに進める流れを見ていきます。
ステップ1:一般的な難易度感を把握する
まず、この要望が一般的にどの程度の難易度なのか、大まかな傾向を確認します。
【質問例】
「ひらがな入力で、漢字の商品名も検索にヒットさせる」
という機能について、一般的な実装の難易度や、考慮すべきポイントの傾向を教えてください。
専門的な判断はエンジニアに確認する前提で、大まかな理解のために聞いています。
Claude Codeが、以下のように答えてくれます。
【回答例】
「読み仮名による検索」は、ECサイトや商品検索の分野では一般的な機能で、
実現不可能なものではないとされています。
ただし、以下の点によって難易度が変わることがあります。
- 既存の商品データに読み仮名が登録されているか
(登録されていない場合、データ整備が別途必要になる)
- 検索の仕組みが、読み仮名にも対応した設計になっているか
- 一部の商品だけでなく、全商品に対応させる必要があるか
「機能として一般的かどうか」と、「今のシステムにすぐ組み込めるか」は
別の話である点に注意が必要です。
「一般的には実現可能な機能」という土台を持った上で、安易に「できます」と即答しない理由も理解できます。
ステップ2:エンジニアに確認すべき点を整理する
次に、エンジニアに正確に質問するための論点を整理してもらいます。
【質問例】
この要望をエンジニアに確認する際、聞いておくべきポイントを整理してください。
Claude Codeが、以下のように整理してくれます。
【確認すべきポイント】
- 現在、商品データに読み仮名の情報は登録されていますか?
- 登録されていない場合、どの程度の作業でデータを整備できそうですか?
- 対応する場合、全商品が対象になりますか?それとも段階的な対応になりますか?
- 対応にあたって、大まかな期間の目安はありますか?
これらの質問をそのままエンジニアに渡すことで、「検索機能、対応できますか?」という曖昧な質問よりも、的確な回答を得やすくなります。
ステップ3:顧客への一時回答を整える
エンジニアへの確認が完了するまでの間、顧客にどう答えるかも重要なポイントです。
【質問例】
エンジニアへの確認中である旨を、顧客に丁寧に伝える文章を考えてください。
「できる」「できない」を断定しない表現にしてください。
Claude Codeが、以下のように提案してくれます。
【回答例】
「ご要望いただいた検索機能について、現在の実装状況を踏まえた対応可否を
社内の開発担当に確認しております。
恐れ入りますが、今しばらくお時間をいただけますでしょうか」
「わかりません」でも「できます」でもなく、確認中であることを誠実に伝える表現をその場で用意できます。
ステップ4:エンジニアからの回答を顧客向けに変換する
エンジニアから技術的な回答が返ってきたら、それを顧客向けの言葉に変換します。
【質問例】
エンジニアから以下の回答がありました。
これを、顧客向けの丁寧な説明に変換してください。
「読み仮名データが未整備のため、全商品対応にはデータ整備が必要。
まずは新着商品から対応し、既存商品は順次対応予定」
Claude Codeが、以下のように変換してくれます。
【回答例】
「ご要望いただいた機能について、現在確認を進めた結果、
まずは新しく登録される商品から順次対応してまいります。
既存の商品につきましても、準備が整い次第、順次対応を進めてまいりますので、
今しばらくお待ちいただけますと幸いです」
社内向けの技術的な回答を、そのまま顧客に伝えるのではなく、一度クッションを挟むことで、丁寧な印象を保ちながら情報を伝えられます。
「技術的な言い訳」かどうかを見極める視点
営業・カスタマーサポートの方から、よく聞かれる悩みがあります。
「エンジニアが『難しい』と言うが、
本当に難しいのか判断できない」
これに対しても、Claude Codeを使って考えを整理できます。
【質問例】
「読み仮名検索の対応は難しい」とエンジニアから言われました。
このような機能で、一般的に難しいとされる理由にはどんなものがありますか?
判断の参考にしたいです。
Claude Codeが、以下のように答えてくれます。
【回答例】
一般的に、このような機能が難しいとされる理由には、以下のようなものがあります。
- 既存のデータ構造を大きく変更する必要がある場合
- 検索の仕組み自体を作り直す必要がある場合
- 対応する商品数が非常に多く、データ整備に時間がかかる場合
「難しい」の背景には、機能自体の複雑さだけでなく、
既存システムとの兼ね合いが影響しているケースが多くあります。
ここで重要なのは、これによって「本当に難しいかどうか」を自分だけで判定しないことです。
あくまで、
エンジニアに「なぜ難しいのか」を具体的に質問するための土台
として使うことが目的です。
使う上での注意点
顧客に技術的な断定をしない
Claude Codeで得た一般的な情報を、そのまま顧客に「できます」と伝えることは避けてください。
一般論と、自社のシステムでの実現可能性は別物です。
必ずエンジニアの確認を挟んだ上で、顧客への回答を行う流れを守ってください。
エンジニアへの不信感につなげない
「一般的には簡単なはずなのに」という情報だけを根拠に、エンジニアの説明を疑う姿勢は避けるべきです。
Claude Codeの情報はあくまで一般論であり、個別のシステム事情を知っているのはエンジニア自身です。
営業・サポート向けの質問テンプレート
【技術確認テンプレート】
1. 「(要望内容)」について、一般的な実装の難易度や考慮すべきポイントの傾向を
教えてください。
2. この要望をエンジニアに確認する際、聞いておくべきポイントを整理してください。
3. エンジニアへの確認中である旨を、顧客に丁寧に伝える文章を考えてください。
4. エンジニアから以下の回答がありました。
これを顧客向けの丁寧な説明に変換してください。
(回答内容を書く)
まとめ
営業・カスタマーサポートがClaude Codeで「技術的に可能か」を確認する方法をまとめます。
- その場で断定せず、一般的な難易度感を先に把握する
- エンジニアへの質問は、具体的な論点に整理してから渡す
- 確認中の顧客対応は、丁寧な保留表現を用意する
- エンジニアの回答は、顧客向けの言葉に変換して伝える
- 「難しい」という説明も、鵜呑みにせず理由を確認する視点を持つ
技術的な判断そのものは、最終的にエンジニアが行うものです。
しかし、Claude Codeを使って事前に整理・確認する習慣を持つことで、
顧客にもエンジニアにも、より誠実な対応ができるようになります。
次回予告
次回は、
「QA・テスターがClaude Codeでテスト観点を洗い出す」
をテーマに、
- テストケースの抜け漏れを防ぐ質問の仕方
- 非エンジニアでも使えるテスト観点の整理方法
- バグ報告の精度を上げる伝え方
を紹介します。

