【非エンジニア編 第4回】PM・ディレクターがClaude Codeで仕様を整理する方法

社員ブログ

※Claude Codeを使用して記事を作成しています。

前回までの記事では、非エンジニア全般に向けた基礎編をお届けしました。

今回からは第2部として、職種別の活用法を紹介していきます。

第1回は、

PM・ディレクター

です。

仕様を整理し、エンジニアに正確に伝えることは、PM・ディレクターの重要な役割のひとつです。

しかし、

  • 頭の中にあるイメージをうまく言語化できない
  • 抜け漏れに気づかないまま仕様書を渡してしまう
  • エンジニアから「ここはどうなっていますか?」と聞かれて困る

という悩みを抱えている方は多いと思います。

Claude Codeを使って、仕様整理の質とスピードを上げる方法を解説します。

PM・ディレクターの仕様整理でよくある課題

仕様整理でつまずくパターンには、いくつかの共通点があります。

  • 抜け漏れに気づけない
    正常系だけを考え、異常系(エラー時の挙動)を見落とす
  • 粒度がバラバラになる
    ある機能は細かく書き、別の機能はざっくりとしか書かない
  • 前提条件が言語化されていない
    自分の頭の中にある前提を、書かずに進めてしまう
  • エンジニアとの認識のズレに気づかない
    自分では明確なつもりでも、読み手には曖昧に伝わっている

これらの課題は、「経験を積めば解決する」と思われがちですが、Claude Codeを使うことで、経験に関係なく解決に近づけることができます。

実例:新機能の仕様を整理する

ここでは、「お気に入り機能」をアプリに追加する場面を例にします。

最初の状態は、以下のようなイメージです。

ユーザーが気に入った商品を、後で見返せるようにしたい

このざっくりとした要望を、Claude Codeと一緒に整理していきます。

ステップ1:思いつく限りの要素を書き出す

最初から整理された文章を書こうとせず、思いついたことをそのまま書き出します。

【質問例】
アプリに「お気に入り機能」を追加したいです。
以下は、今考えていることを箇条書きにしたものです。
これをもとに、仕様として整理する際に必要な観点を質問してください。

【考えていること】
- 商品にハートマークをつけてお気に入り登録できるようにしたい
- お気に入り一覧画面を作りたい
- ログインしていないと使えない機能にしたい

「質問してください」と依頼することで、一方的に整理されるのではなく、対話しながら考えを深められます。

ステップ2:抜け漏れを質問形式で洗い出す

Claude Codeが、以下のような質問を返してくれます。

【Claude Codeからの質問例】
- お気に入りに登録できる件数に上限はありますか?
- お気に入りを解除する操作は、商品一覧画面とお気に入り一覧画面のどちらでもできますか?
- ログインしていないユーザーがハートマークを押した場合、どんな挙動になりますか?
  (ログイン画面に遷移する、など)
- お気に入りに登録した商品が、販売終了になった場合はどう表示されますか?
- お気に入り一覧の並び順は、登録日順・商品名順など、どのように表示しますか?

自分だけで考えていたら気づかなかった論点が、質問という形で可視化されます。

ステップ3:回答しながら仕様を固めていく

ひとつずつ回答していきます。

【回答例】
- 上限は設けない
- 解除はどちらの画面でもできるようにする
- 未ログインの場合はログイン画面に遷移させる
- 販売終了の商品は、一覧に残しつつ「販売終了」と表示する
- 並び順は登録日が新しい順にする

回答が終わったら、ここまでの内容を整理してもらいます。

【質問例】
ここまでの内容を、仕様書の形式でまとめてください。

ステップ4:仕様書としてまとめてもらう

Claude Codeが、以下のような形式で整理してくれます。

【機能仕様書:お気に入り機能】

■ 概要
ユーザーが商品をお気に入り登録し、後から一覧で確認できるようにする機能

■ 機能詳細

1. お気に入り登録
   - 商品にハートマークを表示し、タップで登録・解除ができる
   - 登録件数の上限はなし

2. お気に入り一覧画面
   - 登録した商品を一覧で表示する
   - 表示順は「登録日が新しい順」
   - 一覧画面からもお気に入りの解除ができる

3. ログイン状態による制御
   - 未ログインの場合、ハートマークタップ時にログイン画面へ遷移する

4. 販売終了商品の扱い
   - 販売終了した商品も一覧には残す
   - 「販売終了」であることがわかる表示を追加する

■ 未確定事項
(現時点ではなし)

自分の頭の中にあった要望が、第三者にも伝わる形式に変換されています。

ステップ5:エンジニア目線でのチェックを依頼する

仕様書ができたら、エンジニアに渡す前にセルフチェックを行います。

【質問例】
以下の仕様書を、エンジニアが実装する立場で読んだ場合、不明点や確認したくなりそうな点を指摘してください。

(仕様書を貼り付ける)

Claude Codeが、以下のような指摘を返してくれます。

【指摘例】
- お気に入りのデータは、退会時にどう扱うか記載がありません
- 同じ商品を複数回お気に入り登録しようとした場合の挙動が不明です
- 一覧画面に表示件数の上限やページングの仕様が書かれていません
- 「販売終了」の表示は、具体的にどんなデザイン・文言かの記載がありません

こうした指摘を仕様書に反映することで、エンジニアへの質問往復を減らすことができます。

PM・ディレクターがやってはいけない使い方

便利なClaude Codeですが、使い方を誤ると逆効果になる場面もあります。

仕様の最終判断までAIに委ねる

Claude Codeは、あくまで整理と質問の提示を行う存在です。

「どちらが良いと思いますか?」という質問に対して、一般的な回答は返ってきますが、

ビジネス的にどちらを優先すべきか

は、プロジェクトの状況を知るPM・ディレクター自身が判断すべき領域です。

エンジニアとの対話を仕様書だけで済ませようとする

仕様書が整理されているほど、「これで全部伝わるはず」と思いがちです。

しかし、仕様書はあくまでコミュニケーションの土台です。

Claude Codeで整理した仕様書をもとに、エンジニアと直接すり合わせる時間は、引き続き必要です。

仕様整理を効率化するテンプレート

最後に、日常的に使えるテンプレートを紹介します。

【仕様整理テンプレート】

1. 以下は今考えていることの箇条書きです。
   仕様として整理する際に必要な観点を質問してください。
   (考えていることを書く)

2. ここまでの内容を仕様書の形式でまとめてください。

3. この仕様書を、エンジニアが実装する立場で読んだ場合、
   不明点や確認したくなりそうな点を指摘してください。

この3ステップを回すだけで、仕様整理の質を安定させることができます。

まとめ

PM・ディレクターがClaude Codeで仕様を整理する方法をまとめます。

  • 最初から完璧に書こうとせず、思いつきをそのまま書き出す
  • Claude Codeに質問を出してもらい、抜け漏れに気づく
  • 整理された仕様書は、エンジニア目線でセルフチェックする
  • 最終的なビジネス判断は、自分自身で行う
  • 仕様書ができても、エンジニアとの対話は省略しない

仕様整理は、経験がものを言う領域だと思われがちです。

しかし、Claude Codeを使うことで、

経験の差を、ある程度埋めることができる

ようになります。

仕様書を書く前の壁打ち相手として、ぜひ日常的に活用してみてください。

次回予告

次回は、

「スクラムマスターがClaude Codeでふりかえりを進行する」

をテーマに、

  • スクラムのふりかえり(レトロスペクティブ)での活用法
  • チームの発言を整理するファシリテーション支援
  • ふりかえりの質を上げるための質問設計

を紹介します。

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